ネットを介して集ったあるグループを巡って、韓国社会が震撼している。3月19日、ソウル地方警察庁は、女性に性暴力を振るう動画などをSNSにアップしたとして、サイト運営者のチョ・ジュビン容疑者と共犯者13人を逮捕した。
「通称『n番の部屋』と呼ばれるサイトで、ここでは数年間にわたり女性のわいせつ画像が有料会員グループ限定で公開されていた。サイト内は1番の部屋、2番の部屋と分かれていて、それぞれに課金することで、その部屋内で公開されている画像が見られるという仕組みです。
多くの画像は女性が脅されて撮影されたもので、レイプシーンや自慰行為をさせられているものもあった。こうした画像を、25万人を超える会員が閲覧していたことが分かっています」(在韓ジャーナリスト)
被害者女性はこれまでに確認されただけで未成年者16人を含む74人。
「韓国では逮捕されても刑が確定するまでは基本的には実名を報道しませんが、各社とも事態の重さを鑑みて、チョ容疑者については早くから実名報道や顔写真の公表に踏み切っています」(地元テレビ局ディレクター)
大統領府のホームページ内にある国民請願のページには、容疑者だけでなく利用者全員の身元公開を求める国民請願が提案され、賛同者は160万人超。文在寅大統領も23日、「会員全員に対する調査を行なう必要がある」とする談話を出した。
「部屋によっては13万円の課金が必要なケースもあり、会員はある程度の富裕層が多いと見られている。なかには社会的地位のある有名人もいたかもしれない。身元公表となれば、さらなる激震が走るでしょう」(同前)
※週刊ポスト2020年4月10日号