日曜夜8時という在宅率の高い時間帯に、視聴率をめぐってしのぎを削っている『ポツンと一軒家』(ABC放送・テレビ朝日系)と『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)。新型コロナウイルスの影響も心配される中、両番組のライバル関係が新たな局面を迎えつつあるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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新型コロナウイルスの感染拡大で朝ドラや大河ドラマの撮影が休止され、春恒例の特番『オールスター感謝祭』(TBS系)が延期になるなど、テレビ番組への影響が次々に報じられています。
なかでも苦しい状況に追い込まれているのが、ロケをベースにした番組。「不要不急の外出自粛」が求められる中、『火曜サプライズ』『笑ってコラえて!』(日本テレビ系)、『ぴったんこカン・カン』(TBS系)、『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)、『YOUは何しに日本へ?』『家、ついて行ってイイですか?』『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)などのロケ番組が成立しなくなりつつあるのです。
とりわけ注目を集めているのが、日曜20時から放送されている『ポツンと一軒家』と『世界の果てまでイッテQ!』の2番組。バラエティの視聴率ランキングで「2トップ」と言われるほどの人気を誇り、ライバル関係にある両番組ですが、ともに新たなロケは行われず「収録済のストック頼み」という現状が明らかになりました。
どの程度ストックがあるのか? どんな代替企画が考えられるのか? 未公開カットを含む総集編や再放送に踏み切るのか? 業界内やネット上には、さまざまな憶測が飛んでいますが、熱心なファンの多い両番組なら「苦肉の策」と言われる総集編や再放送ですら問題になりそうな感があります。
ただ、両番組をめぐる今春の変化は、ロケができないことだけではありません。
◆「個人視聴率の全体」では互角の勝負