ライフ

現代の教科書は違う! 日本最古のお金は和同開珎ではない

「日本で最も古いお金」と習った人も多いが…(時事通信フォト)

 教科書の内容は時代とともに大きく変わってきた。教科書出版社最大手「東京書籍」の協力のもと、現在の「中学社会」教科書の内容の変化をいくつか紹介しよう。

◆足利尊氏の肖像画→南北朝時代の騎馬武者像で不掲載

偉人の顔も日々、変化?(イラスト/スズキサトル)

 室町幕府を開いた足利尊氏の肖像画は、京都国立博物館所蔵の「騎馬武者像」だと言われてきた。しかし描かれている馬や武具、家紋などを検証したところ、尊氏ではないとする説が有力になったため、現在の教科書には載っていない。

 ちなみに、この人物は尊氏の執事だった高師直ではないかとの説もある。

◆日本最古のお金は和同開珎→富本銭

 和同開珎(708年)にかわり、日本で作られた最古の貨幣として教えられているのは富本銭(683年頃)。ただ確かに年代は古いが、貨幣として広い範囲に流通していた証拠がなく、「確実に広範囲に貨幣として流通した」のは依然、和同開珎であるのは変わらない。

◆士農工商→武士・百姓・町人

 江戸時代には「士農工商」というヒエラルキー的な身分制度があり、士(武士)、農(農民)、工(職人)、商(商人)の順に上下・支配関係を示しているとされてきたが、現在は武士以外は、村に住む「百姓」と、城下町などの町に住む「町人」しか区別されていなかったと考えられている。儒学者が明治時代は過去と違って平等だと広めるために歴史を“後付け”したとの説もある。

※週刊ポスト2020年4月17日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン