芸能

コロナで再び注目のラジオ 少人数で制作でき、リスナーと絆も

ラジオが再び見直されている(写真/ゲッティイメージズ)

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、新型コロナウイルスの拡大でラジオ局がどう対応しているかについて。

 * * *
 新井恵理那を新MCに据えて新たなスタートをきったばかりの『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)は、当面の間、レギュラーのアナウンサー陣を5人ずつAチーム、Bチームに分けて放送していくと発表。また、『とくダネ!』(フジテレビ系)のMC、小倉智昭氏が8日から、「自身がリスクある高齢者なので」と自宅書斎からテレワーク出演しているのをはじめ、専門家ゲストが増加の一途を辿る『バイキング』(同)も今週からテレワークを活用。8日は松嶋尚美がテレワーク出演、ホラン千秋は欠席、来週は逆になるというように工夫をしている。

 生ワイドのみならず、4月開始の連続ドラマの初回がずれ込んだり、各局、バラエティー番組の収録やロケの一定期間中止を発表している。

 テレビの現場はこの10日ほどで大きく様変わりした。まずは収録番組の無観客が当たり前となり、続いて、タレントに同行するマネジャーやヘアメイク、スタイリストらの人数制限が行われるようになった。

 それまでテレビ局の収録現場というのは、まさに「3密」で、スタジオもサブ(副調整室)も前室も合わせると100人以上がひしめき合っているのが常だった。

 が、各局の収録中止が発表になる直前、スタッフの数は3分の1程に抑えられたし、高齢だったり持病のあるフリーランスのスタッフには「こちら(番組側)からお願いして休んでもらっている」とも聞いた。

◆テレビは地方局が東京からの“移動”を制限

 もう一つ、今週から大きく変わったのは、地方局の生ワイドだ。お笑い芸人をはじめ、現役を引退したアスリートや文化人などが東京から新幹線や飛行機を利用してローカル局に多数出演していた近年。だが、それが概ねストップに。テレワーク出演やテレピック出演(電話出演)に切り替わった。

 ではスタジオにはMCしか居ないのかというとそうではない。ローカル局の生ワイドには、必ずと言っていいほど地元出身のタレントが出演しているので、彼らは通常営業。住まいが東京にある者の中には、状況が変わる直前、実家に帰省して、そこから通っている出演者もいる。

 だが、九州を拠点に活動しているお笑いタレントのゴリけんが新型コロナウイルス陽性に。彼が曜日レギュラーだった『今日感テレビ』(RKB毎日放送)が2週間、番組を休止するという判断を下したことには、賢明であり素早い判断だとはいえ、正直、驚いた。スタッフが在京局ほど多くはない地方局では、濃厚接触者を自宅待機にすると、制作する人数が足りなくなってしまう…ということなのかもしれない。

◆スタジオ内に早々にアクリル板をとりつけたラジオ局

 それでは、スタッフがテレビのローカル局よりもさらにヒトケタ少ないラジオ局の現在はどうなっているのだろう。

 いち早く、スタジオ内にアクリル板を取り付けたことが報じられたのはニッポン放送だ。ラジオのスタジオは小さく、複数のパーソナリティや放送作家が向かい合ったり、隣りあわせになって“密着”しているため、彼らの間に透明のアクリル板を設置し、互いの飛沫が付かないようにしたのだ。

 テレビのスタジオ同様、ラジオのスタジオにも分厚い防音扉があるが、いまは開放して放送している番組もあるし、これまたテレビの生ワイド同様、別のフロアや会議室などから番組出演ができるような措置もとられている。つまり、いわゆるソーシャルディスタンスは驚くほど、しっかり保たれているのである。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン