7月11日に予定されていた東京の夏の風物詩、隅田川花火大会の中止が決まった。東京五輪のために日程をずらしたが、新型コロナウイルス感染拡大で開催断念に追い込まれた。
同大会の協賛企業であり、毎年独占生中継するのがテレビ東京。テレビ各局が収録やロケの休止で編成に苦しむなか、同局は定番の人気コンテンツをまたひとつ失い、その打撃は大きい。
だが、「これはむしろテレ東が名を上げるチャンス」とするのはコラムニストの石原壮一郎氏だ。
「他の局がやらない独自路線がテレ東の真骨頂。どんな独特な穴埋めになるのか、今から楽しみです。毎年、総合司会を務める高橋英樹さんが局の屋上でひとり線香花火をやっている絵も面白いかもしれないし、今夏は他の花火大会も中止になる可能性があるのだから、過去の隅田川花火の“名場面集”もいいんじゃないですか。すでに各局が過去のドラマなどで枠を埋めていますが、花火大会の“再放送”となれば話題になるでしょう」
2013年の大会当日、ゲリラ豪雨に襲われるなか、フリーになったばかりの高橋真麻が浴衣姿でずぶ濡れになりながら実況するなど、たしかに“名場面”は色々とありそう。
「過去42回の放送のゲスト出演者も多彩なメンバー。今年の“主役”の一人である小池百合子都知事や、近年亡くなった樹木希林さん、津川雅彦さん、梅宮辰夫さんらの出演シーンを振り返るなど、いろんな見せ方ができるはず」(制作会社関係者)
テレ東は「中継に代わる番組は未定です」(広報局)と答えるのみだが、どんな“花火”を打ち上げるか注目だ。
※週刊ポスト2020年5月1日号