新型コロナの影響で、楽しみにしていた新ドラマの放送も延期となり、悶々とする日々――。そんなあなたの心を満たすため、放送作家の山田美保子さんが「昔といまを見比べる」をテーマに過去の名作ドラマをセレクト。今回は、主題歌も大人気の『野ブタ。をプロデュース』を紹介します。
【『野ブタ。をプロデュース』】
・日本テレビ 2005年10月~
・出演:亀梨和也・山下智久・堀北真希・戸田恵梨香 ほか
・主題歌:『青春アミーゴ』修二と彰
・脚本:木皿泉
・あらすじ:修二(亀梨和也)は自分自身を演出して人気者という立場を得ている高校2年生。クラスで浮いた存在の彰(山下智久)からは調子を狂わされっぱなしだ。地味で暗い転校生の小谷信子(堀北真希)がいじめのターゲットになっているのを見かねた修二と彰は、彼女を人気者にすべくプロデュースすることにするが…。以下、山田さんの解説だ。
この作品も、ドラマ評論家の皆さんにはすごく評価されていたという記憶があります。原作小説と大きく異なる点は、「野ブタ」が、太っていて脂ぎったダサい男の子だった…というのは有名な話。そのことから「嫌な予感がする」と言っていた評論家さんは少なくなかったのです。
が、始まってみたら、それを吹き飛ばす面白さと、キャストのパワーがあった。それにしても、堀北真希さんは、よく、あれだけ下を向いている役を引き受けたなぁと。でも、あの役をやりきったからこそ、『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』2007年・フジテレビ系)や、『アタシんちの男子』(2009年・同)につながったと思うし、『梅ちゃん先生』(2012年・NHK)に至ったのだなぁとシミジミいたします。
逆に近作『スカーレット』(2019年・同)から戸田恵梨香サン(31才)の足跡をさかのぼるもよし。いうなれば『野ブタ。~』も学園ドラマですからね。こうして、キャストの皆さんのビフォー&アフターを比べる楽しみは満載です。