緊急事態宣言の発令により、テレワークやリモート授業が拡大している。日本初のオンライン(遠隔)教育で経営学の学士・修士を取得出来る「ビジネス・ブレークスルー(BBT)大学・大学院」で長年、学長を務めている経営コンサルタントの大前研一氏が、オンライン授業のノウハウについて解説する。
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学生の7~8割が社会人で、仕事をしながらリモートで学んでいる本校の取り組みは、いま世界中で注目を集めている。新型コロナ問題に対応して3月末に行なったオンライン卒業式では、卒業生代表が遠隔地の自宅から自分の“分身”のアバターロボット「newme(ニューミー)」を操作して私から卒業証書を受け取り、他の卒業生はオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」で視聴したが、その模様はNHKをはじめ世界各国のテレビや新聞で報道された。
もちろん、国内外の大学もオンライン授業を展開している。しかしリモートの場合、学生の集中力を途切れさせないようにするのは非常に難しい。
その点、BBTはそれを可能にする技術を、オンライン教育システム「エアキャンパス」で多数導入している。このシステムで培われたノウハウや取り組みについて、各社から問い合わせが相次いでいる。
たとえば、出欠確認は、パソコンのクロック(時計)と同期して1時間に5回、画面上にランダムなアルファベットと数字の組み合わせを出し、そのタイミングでそれを入力したら出席と認める。授業の途中でトイレに行きたくなったり、出かけなければならなくなったりした時は、あるキーを押すとクロックが止まり、戻ってきて再びそのキーを押すと再開できるという仕組みになっている。