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京都アニメーション 事件後の最新作はアニメではなく小説

事件現場は解体工事が行われた(写真/共同通信社)

 36人の犠牲者を出した京都アニメーションの放火事件。そのショックは未だに尾を引いている。アニメジャーナリストの渡辺由美子氏が語る。

「今年1月に公開予定だった映画『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は事件の影響で4月公開となったのち、さらに新型コロナで再延期になってしまった。放火被害にあった第1スタジオにいた負傷者も職場復帰して、4月公開に合わせてすでに完成させていました。映画は、戦争後に手紙の代筆業に就いた主人公・ヴァイオレットが仕事を通して戦争で傷ついた人々の心を癒やすという舞台設定。現在の京アニの境遇と重なる部分もある作品だけに延期は残念です」

 それでも京アニは再興への道を着実に歩み始めている。今年1月には、同社が1992年から制作過程の一部に参加していたアニメ『クレヨンしんちゃん』の制作に再び参加し始めたことが話題となった。4月24日には、同社が発行する小説レーベル「KAエスマ文庫」から新作ライトノベル『典薬寮の魔女』が刊行され、5月にも『サクラの降る町』の発売が予定されている。

「これまで京アニは同レーベルの小説を原作とする数々のヒットアニメを生み出してきました。『中二病でも恋がしたい!』や、公開延期となった『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』もその1つで、今回の新作小説が将来、新作アニメになる可能性もある」(同前)

 完全新作アニメを発表──それこそが本当の京アニ復活の日だろう。

※週刊ポスト2020年5月8・15日号

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