昨年下半期から今年にかけて、大きく知名度を上げたタレントといえば、個性的な名前も印象に残るファーストサマーウイカ(29才)だろう。「ファッサマ」「ウイぽん」の愛称で知られる彼女。少し肌寒かった4月中旬、ベージュのロングコートにキャップとマスク姿で、スタジオに入っていく姿をキャッチした。
個性的な名前は、元の芸名「初夏(ウイカ)」をそのまま英語風にしたもの。あるキー局関係者は「名前のインパクトもあるし、元アイドルなのに、トークではいい意味で大阪のオバちゃん的、元ヤンキー風のキャラクターを出せているのが強みです。嫌味がないから、好感度が高い」と評価する。
昨年の下半期「急上昇テレビ番組出演ランキング」では、お笑いコンビ納言の薄幸(すすき・みゆき=27才)とともに1位に輝いている。そんなファッサマだが、ブレイクに至るまでは異色のキャリアを歩んできた。2009年に大阪の劇団で女優としてデビューすると、2013年には女性アイドルグループ「BiS」に加入。しかし、わずか1年後の2014年に解散となる。その後も、女優やアイドルとして活動していたが、なかなか芽が出なかった。
転機は、芸歴10年目の昨年1月に訪れた。バラエティー番組で「髪型を宝塚ヘアにして」「コテコテの関西弁を使って」「毒舌を吐く」という、ミスマッチでオンリーワンの個性を築くというセルフプロデュースしたところ、一気にブレイク。前出のキー局関係者は「綿密な自己分析ができているので、たまたま流行に乗ったタレントとは違います。彼女は一発屋じゃ終わらない、芸能界で長生きできるタイプだと思います」と語った。