芸能

コロナ禍打ち破る日テレバラエティ 攻めと企画の実行力際立つ

日テレ『有吉の壁』も好評だ

 今、コロナ禍の中、多くのバラエティ番組が、思考錯誤しながら放送を続けている。そんななか、工夫をこらして視聴者を飽きさせない番組作りが際立っているのが日本テレビだ。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが、他局とは違う“日テレ式”について解説する。

 * * *
 新型コロナウイルスの感染拡大でテレビ番組の収録が難しくなり、ゴールデンタイムですら再放送が大半を占める苦境に陥ってしまいました。ネット上には「再放送だらけ」という嘆きや、「今は仕方ない」というあきらめの声が目立つ中、日本テレビのバラエティが他局とは明らかな差を見せて話題を集めています。

 たとえば、4日の『深イイ話』は、羽鳥慎一さん、今田耕司さん、福田充徳さん、高田秋さんの全員が自宅からリモート出演し、私物を公開しながらクイズに答える「おうちで答えて密着クイズ」を放送。クイズのVTRは過去の放送を再編集したものですが、むしろ興味を引く工夫が施されていました。

 同じ4日の『月曜から夜ふかし』は、「MCのマツコ・デラックスと村上信五が登場すらせず電話の声のみだけで出演する」という離れ業。画面右上に「コロナ感染拡大防止のため音声のみでお届けします。」の文字が表示され、“株主優待の桐谷さん”をはじめとする人気キャラにテレビ電話で「どんな自粛生活をしているのか」を尋ねる企画を放送しました。

 5日の『火曜サプライズ』は、街ロケ番組のため最も苦戦が予想されていましたが、「日テレ朝の顔トリオ食リポバトル」題して桝太一アナ、青木源太アナ、辻岡義堂アナが別々でリモート出演。看板アナ3人が絶品デリバリーを紹介するコーナーを放送し、さらにウエンツ瑛士さんがテレビ電話で芸能人と会話する「サプライズテレフォン」を新企画としてスタートさせました。

 同じ5日の『世界仰天ニュース』は、MCの笑福亭鶴瓶さんと中居正広さんのみが特設スタジオに登場し、ゲストの山下智久さんと古市憲寿さんはリモート出演。テーマを感染症に絞って数多くのエピソードを放送しました。また、番組の最後に、家庭での笑えるハプニングを家族みんなで再現して送る「家庭で起きた仰天ニュース大賞」の募集をはじめるなど、新たな動きを見せています。

 同じ5日の『ウチのガヤがすみません!』は、「自宅からリモートおもてなしSP」と題して、10組のガヤ芸人が全員自宅からネタを披露。さらに次回は「リモートモノマネ選手権」も放送されるなど積極的な姿勢が見られます。

 6日の『有吉の壁』は、有吉弘行さんと佐藤栞里さんなどが副音声で裏側解説をしたほか、Twitterで投票1位のキャラが復活する「ブレイク芸人総選挙」を放送。前回、芸人たちが自宅で捨て身の芸を披露するリモートネタ見せのコーナーがあったことも含めて、ここまで最もアイディアを凝らした番組となっています。

関連記事

トピックス

SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン