東京・大阪の両知事らの猛プッシュもあって急浮上している「9月入学」だが、実施に伴う影響は相当大きなものになりそうだ。
例えば、受験シーズンは卒業式のおよそ1か月前にあたる5月から6月に移行する可能性が高そうだ。
今は受験生を応援する「受験商品」が一番よく売れるのは、1月末から3月にかけて。
「なかでも『きっと勝つ』とかけて受験シーズンで好調な売れ行きを見せるのがチョコレートの『キットカット』です。バレンタインと重なることもあり、この時期がかきいれ時になっていますが、初夏の受験となると、溶けやすいチョコレートは不向きでしょう」(トレンド評論家の牛窪恵氏)
そうなると、受験商戦の主役はどうなるのか。
「ここ数年の間に、さまざまな受験商品が登場しています。お菓子だけでなく、インフルエンザ対策として、空間除菌商品であるクレベリンの『ダルマデザイン』も売られている。除菌グッズならどの時期でもOKですし、コロナ対策にもなります。
他にも、暑くなってくる季節の受験になるので、アイスノンやヒヤロンといった冷感商品が売れるようになると思います。夏だからといって、花火だけは受験商品になれませんよね。散ってしまいますから」(牛窪氏)
花火はダメでも、各メーカーが火花を散らすことになりそうな受験商戦。どんな商品が打ち上がるか。
※週刊ポスト2020年5月22・29日号