国内

指原莉乃も巻き込まれた「検察庁法改正案」めぐる陣取り合戦

指原莉乃もネット陣取り合戦に巻き込まれた(時事通信フォト)

指原莉乃もネット陣取り合戦に巻き込まれた(時事通信フォト)

 ネット上、とくにSNSでの言説を信じるなら、特定の話題を盛り上げる「工作」は四六時中、行われているらしい。それは本当に行われているのか。いま、SNSではさかんに検察庁法改正法案をめぐって激論が交わされ、その盛り上がりも水を差す行為も「工作」されたものだと主張する人たちによって、炎上のような状態がそこかしこで起きている。ライターの森鷹久氏が、SNSで繰り返される「工作」をめぐる議論についてレポートする。

 * * *
 検察庁法改正案を巡り、著名人らが相次いで「抗議の意」を示すハッシュタグ付きの投稿をSNS上にアップしたことが話題となった。その問題がまだ関心を集めるなか、タレントの指原莉乃が、番組内で「自身にもハッシュタグ付きの投稿を促すコメントが来た」と発言し、まともや波乱を呼んでいる。民放局ディレクターが明かす。

「ネット上では、やはりあの投稿騒動は左翼勢力が組織的にやっていたものだ、とか、(依頼を暴露した)指原さんが以前、番組出演者らと一緒に安倍総理と会食をしていた事実をとりあげ、官邸に近しく、安倍首相の手先ではないかといった憶測が流れています。ただ、指原さん自身に、いわゆるステマ(ステルスマーケティング)のような依頼が来たことは一切なく、SNS上の数名のユーザーから、そういう風に勧められた、というだけなのです」(民放局ディレクター)

 色々と「話題に」なっている検察庁法改正案を巡る騒動で、賛成派と反対派に二分化したネットユーザーたちは、ネット上でお互いのあら探しをしている。その活動のひとつとして特に芸能著名人たちの姿勢を監視し、それぞれが自説を補強するためのコマに用いようと、芸能著名人をお互いの陣地に引っ張りあっているのだ。指原は、その両陣営の綱引き=陣取り合戦に巻き込まれた形になった。

 最近の我が国においては、ネット上で政治姿勢を少しでも明らかにすると、思わぬところから矢が飛んでくるのが当たり前になってしまった。今回の騒動でも、とある男性タレント・K氏(20代)が、同じような目にあったと訴える。

「私のところにも、指原さんに来たようなコメントが寄せられました。よくわからない話なので、政府は国民の意見を聞いてほしい、と返したところ、反日タレント、などと別の人から投稿が来ました。怖かったので投稿を消すと、今度は最初にコメントをくれた人が、なぜ投稿を消したのか、安倍政権の肩を持つのかと、脅しのような投稿が寄せられました」(タレントK氏)

「芸能人が政治的な立場を表明するのは外国では常識」などと巷間で言われることもあるが、我が国においては、このように誰も納得しないし不快になるだけ、さらには誰かの攻撃対象になってしまうというのが実態だ。どちらかの意見に賛同すれば、もっと踏み込んでいえば「寄ったと見做された」だけでも、もう片方から激烈な罵倒を受ける。それでは「どちらでもない」という態度を示すと、今度は両方から「何も考えていない」などと叩かれる。

関連記事

トピックス

フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《離婚後も“石橋姓”名乗る鈴木保奈美の沈黙》セクハラ騒動の石橋貴明と“スープも冷めない距離”で生活する元夫婦の関係「何とかなるさっていう人でいたい」
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
新年度も順調に仕事を増やし続けている森香澄
《各方面から引っ張りだこ》森香澄、“あざとかわいい”だけじゃない「実はすごいアナウンス力」、「SNSの使い方はピカイチ」
NEWSポストセブン
4月7日、天皇皇后両陛下は硫黄島へと出発された(撮影/JMPA)
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン