国内

獣神S・ライガーが子供たちに「遊べない時間が夢に繋がる」

獣神サンダー・ライガーが子供たちにメッセージ(公式HPより)

 新型コロナウイルス感染防止のため、多くの学校が長期休校となり、子供たちも大きな不安を抱えていることだろう。そこで、元プロレスラーの獣神サンダー・ライガー氏が、子供たちにメッセージを送る。

【プロフィール】
元プロレスラー 獣神サンダー・ライガー/1989年デビュー。垂直落下式ブレーンバスター、ライガーボム、ロメロ・スペシャルなど豊富な得意技でリングを沸かせ、2020年1月に引退。引退後はYouTubeの『ライガー・チャンネル』でも活躍中。

 * * *
 ぼくは、今年の1月まで現役のプロレスラーでした。だけど最初から「肉体派」というわけではありません。意外かもしれませんが、小学5、6年生のときは園芸部でした。園芸屋さんの雑誌やカタログを見て、食虫植物があると知り、その頃から育てるようになりました。空白期間はありますが、いまでも育てています。

 休み時間に友達と野球をすることはあったけれど、何かのスポーツを本格的にやったことはありません。だって園芸部ですから(笑い)。スポーツよりも、家の中で本を読んだりするのが好きでした。

 あるとき、植物の本を書店に買いに行ったら、近くにプロレス雑誌があったんです。表紙は藤波辰爾さんでした。海外遠征でWWWFジュニアヘビー級王座を獲得し、凱旋帰国した頃です。腹筋バリバリで無駄な肉が一切ない。

「うわ! かっこいい!」と思って、それからプロレスを見るようになりました。ぼくはこのとき、自分の夢を見つけてしまったんです。

 もし本が好きじゃなかったら、園芸部に入っていなかったら、書店でプロレス雑誌を手にとることもなかったかもしれない。自分の中の「好き」が、新たな「好き」を呼び寄せたんです。

 いまは外で遊ぶことができません。毎日が休みみたいなものです。いまの時間を、「マイナス」だと考えるかもしれない。でもね、マイナスは大きなパワーになるんだ。

 ぼくの身長は170cm。プロレスラーとしては“マイナス”です。最初からハンデがあった。でもマイナスがあったからこそ、どうしたらいいか、考えることができた。「トレーニングで誰にも負けないぞ」とがんばることができたし、強靱な肉体を作り上げることができた。マイナスからスタートしていなかったら、IWGPジュニアヘビー級王座を11回も獲得できなかったかもしれない。マイナスは、自分の背中を押してくれるのです。

 だから、この「時間」は決してマイナスじゃないよ。

「好き」がある子は、深めたり、広げたり、もっと没頭してみよう。「好き」がない子は、いろいろ探してみよう。

 もしかしたら、この時間にいろいろ考えたり行動したりしたことが、君の「夢」につながるかもしれない。このマイナスの時間にためた君のパワーは、大人になって、きっと爆発する。ぼくはそのことを信じています。

※女性セブン2020年6月4日号

関連記事

トピックス

SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン