6月から、いよいよ日本でも新型コロナウイルスの大規模「抗体検査」が始まる。受けてみたいと思っている人もいれば、疑問を抱いている人もいるだろう。一体どんな検査なのだろうか。感染歴に関心があり、4月末に抗体検査を体験した本誌・女性セブン記者(40代・女性)は、検査をこう振り返る。
「抗体検査を受けられることはたまたま知ったのですが、数か月前に微熱が続いて、『コロナかもしれない』と不安に思っていたこともあり、検査することに決めました」
記者はウェブサイトから検査予約を行った。その際に、抗体検査は保険適用されず、自費で6000円程度かかることを知ったという。検査にあたって、食事制限の指示などは一切なかった。
当日、クリニックに着くと、まず受付で体温を測定し、“抗体検査の目的”が記された説明書を手渡された。
「この検査では、感染して数日後に出現し、長期間体内に残る『IgG』という抗体を調べるとわかりました。検査同意書には問診票がついており、質問は4つ。『1か月以内の発熱の有無』『PCR検査経験の有無』『同居人でコロナと診断された人はいるか』『医療機関に勤務しているか』という内容で、いずれも非該当に○をつけました」
ほどなくして、看護師による採血が行われたが、その量は採血管1本のみとごく少量。その後、15分ほど待合室で待機し、診察室に入ると医師から「陰性」であると告げられた。
「プラスチック製の長方形の検査キットを見せてくれたのですが、2つある窓の小さい方に血液を注入し、陽性ならもう1つの窓に線が二重に出るという説明でした。妊娠検査薬みたいだなと思いました(笑い)。キットは持ち帰りできるというので記念に持って帰りました。来院から結果が出るまでわずか30分ちょっとというスピード感には驚きましたね」
現在、国内の一部クリニックでは、検査キットの入荷状況によって予約を受け入れるケースも増えている。インターネットなどで個人向けに販売されている検査キットも存在するが、その精度については判断しかねるのが正直なところだ。
最近の大きな話題では、20代の力士を新型コロナで失った日本相撲協会が、希望する約1000人の協会員に抗体検査を開始。ソフトバンクも、全社員とその家族に検査キットを提供すると発表した。
※女性セブン2020年6月4日号