一般的にウイルスは高温多湿に弱いと言われるが、新型コロナウイルスは未知の存在であり、実際にどうなるかはわからない。むしろ、暑い夏だからこそ感染リスクが高まる可能性もあるのだ。
◆「海」と「プール」行くならどっち?
夏になると家族でプールに出かけることも増えるだろう。運動不足を解消するために、プールを利用する人もいる。しかし、そこにもウイルスは潜んでいる。芝大門いまづクリニック院長の今津嘉宏さんが言う。
「不特定多数が入るプールでは小学生のときに経験した“プール熱”のように、ウイルス、雑菌から感染する危険性があります。コロナウイルスも水中を浮遊するので、目や口から感染する恐れがあります。プールを利用する際は、ゴーグルなどを使用するといいでしょう」(今津さん)
内科医の大西睦子さんは「更衣室」の危険性を指摘する。
「共有のロッカールームで着替えるので感染者の飛沫がロッカーにつき、そこから感染する可能性があります」
更衣室は「密」にもなりやすい。暑くて泳ぎたくなっても、この夏はプールはやめておく方が無難なようだ。
では海の感染リスクはどうなのだろうか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広さんはこう話す。
「海は、プールと水の容積が圧倒的に違うので感染するリスクは低いですが、公衆トイレなどを不特定多数が利用するので気をつけてください」
◆換気は窓を開けて風の通り道を作る
新型コロナは感染しても無症状のケースが多く、知らない間に他人にうつす。
WHO(世界保健機関)の調査報告書によると、感染は主に家族間で発生しており、空気中に漂う微粒子(エアロゾル)からもウイルスが検出されているので、自宅での換気は必須だ。
すでにクーラーを使い始めた人もいると思うが、ほとんどの製品は室内の空気を循環させているだけで、換気にはなっていないというので要注意である。