新型コロナウイルスの感染拡大が社会に与えたインパクトは大きく、生活スタイルそのものの変化が求められることとなった。まさかこんなことになるとは、誰もが予測しなかっただろうが、実際に想像できないようなことが起きるのが現実だ。
これからの予測困難な時代に対応するべく、文部科学省は2020年の小学校を皮切りに、学習指導要領を大きく変更した。これまでの知識偏重型教育を改め、「アクティブ・ラーニング=主体的・対話的で深い学び」を身につける教育を打ち出した。そしてこの「主体的・対話的で深い学び」を、自宅にいながら身につけられる本が登場し、話題になっている。
“自学指導の達人”こと、小学校教員の森川正樹さんが著した『小学生の究極の自学ノート図鑑』がそれ。動植物や日常生活で気づいたことなど、研究テーマはなんでもOK。興味を持ったことを自分で調べ、ノートに書き記す形式だ。
さらには仲間同士で見せ合ったり話し合うことで、より意欲が高まり、研究が深まるという工夫も。
一方、教育方法も新たな形に。親や教員が“子供を教え導く”のではなく、子供が本来生まれ持つ能力を伸ばすべく「自己肯定感」を高める重要性が説かれるようになってきた。
『見つけてのばそう!自分の「強み」』という本は、漫画を読み進めながら、子供自身が自身の強みを発見できる画期的な仕組みになっている。実際に子供が直面しがちな場面が随所に用意され、立ち止まりながら、自分のよさとは何かを考えることができる。コミュニケーションを高めることにも、一役買いそうだ。
『小学生の究極の自学ノート図鑑』小学館/森川正樹(著)
実際に子供たちが作成した自学例が収録され、「自分もやってみたい」という気持ちを高める。
『見つけてのばそう!自分の「強み」』小学館/日本ポジティブ教育協会(監修)、足立啓美・吾郷智子(著)、あべまりな(漫画)
自分のみならずまわりの人の強みや、その生かし方がわかる、クイズ風診断つき。
※女性セブン2020年6月4日号