枡田絵理奈はタレント出身で、2008年にTBSに入社し、“マスパン”の愛称で活躍した。2015年に退社した彼女がTBS時代、「毒舌」と呼ばれた理由を明かす。
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入社3日目から新人アナがMCを務める『アナCAN』が始まり、ずっと走り続けた7年間でした。
改編期の特番やスポーツの大会が始まると20連勤なんて当たり前。朝から晩まで収録で、オンエアがない日もスポーツ現場の取材に行っていました。その時に仮眠室で1時間だけ睡眠を取ったり、楽屋で椅子の上で寝た経験からどこでも寝られるようになりました。
現在は子供の夜泣きで寝不足の日々ですが、健康に育児ができるのは当時鍛えられた体力のおかげです。
私は『チューボーですよ!』で堺正章さんの料理に「しょっぱい」などと酷評し、“毒舌の枡田”と呼ばれていましたが(笑い)、ここで言い訳させてください。あれはプロデューサーから「大御所相手に遠慮してなんでも美味しいと言うとリアリティがなくなる。自分の味覚で的確にコメントしてほしい」と言われていたからなんです……。
番組を担当するまで包丁も握ったことすらなく自分の味覚に自信がなかったので、メニューがハンバーグの収録の前には、社員食堂からファミレス、高級店のハンバーグを食べ比べ、味の分析をしていました。
TBSは“民放のNHK”なんて言われていましたが、良くも悪くも真面目で尊敬できる先輩や仲間が多く、大好きな場所でした。でも、フリーになって他局の社屋に入って驚いたのは、TBSはとにかく窓が少なく廊下が暗い! 他局の明るさに驚きましたね(笑い)。
◆取材・文/河合桃子
※週刊ポスト2020年6月5日号