吉田明世アナは2011年にTBSに入社し、『サンデージャポン』『ビビット』『朝ズバッ!』などの人気番組に出演した。2019年1月に同社を退社しフリーとなった彼女が、当時の心境を語った。
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アナウンサーは良くも悪くも人気商売ですし、働き方も今とは違ったため「休みはいりません。全部やらせてください」と頼み込んでいたほど、仕事が生き甲斐でした。先輩からも「吉田はワーカホリック(仕事中毒)だ」と心配されるほどでした(笑い)。
でも自らいただいたのに仕事量の多さに忙殺され、自分を追い詰めることも。特に『ビビット』を担当していた時は仕事のできない自分を責め、生放送中に感情が爆発し、CMに入った瞬間ダッシュでトイレへ駆け込み大泣きしたこともありました。いま思うと不思議ですが、当時は仕事を抱え込みすぎて心が不安定だったのかもしれません。
でも『サンデージャポン』担当になった時はこれ以上ないほど嬉しかったです。青木裕子さんや田中みな実さんという“濃い”先輩の直後だったので不安でしたが、自分らしさを出しつつ必死に向き合いました。
そういった仕事への姿勢にブレーキをかけたのが妊娠による体調不良でした。『サンジャポ』の生放送中に途中退席をしてしまったことで多くの方に心配をかけてしまい、それまでの生き方や仕事のやり方を考え直さなければいけないと思いました。その時TBSの皆さんに優しくしていただいたことは一生忘れません。
出産を機に家庭を大事にしつつ自分のペースで働きたいという思いからフリーランスの選択をしましたが、辞めたいま余計に故郷の有り難さを感じています。
◆取材・文/河合桃子
※週刊ポスト2020年6月5日号