夏の全国高校野球選手権大会と地方大会の中止。新型コロナウイルスの「第二波」が懸念されるいま、中止の決断は仕方がないのかもしれない。それでも、高校3年生の夏は一度きり。なんとかして試合をさせてあげたいという声も少なくない。高校時代に野球に打ち込んでいた関口メンディーさん(29才)はどう感じているのだろうか。
◆挫折を味わった人の方が最後は輝きを放つと思います
EXILE/GENERATIONSの関口メンディーさんは、東京の郁文館高校で白球を追った元球児だ。
「自分自身も高校3年生のとき、大会に出場できず、悔しい思いをしました。いま実感することは“夢は叶わなかったけど、努力は無駄にならなかった”ということです。
野球で培った忍耐や体力は、社会でも武器になっています。どうすれば野球がうまくなれるか必死に考えることで身につけた“考える力”もアーティスト活動のなかで役立っています。プロにはなれませんでしたが、元高校球児だったことでプロと試合ができ、東京ドームで始球式までさせていただけました」
違う形で夢を叶えた関口さんだが、自身の経験を踏まえ、こんなエールを送る。
「最後の試合ができず、悔いは必ず残ると思います。でも、これを“悔い”と捉えるか“経験”と捉えるかで、話は変わってきます。
皆さんは人生をかけていたものを突然奪われて、いままで感じたことのない、やり場のない悔しさを味わいました。そんな経験をした人たちは世界中を探しても一握りです。考え方を変えれば、それほど貴重な経験をしたのです。世の中には一度も挫折を味わうことなく生きていく人もいますが、ぼくは大きな挫折を味わった人の方が、最後は輝きを放つと思っています。
この経験を自分の人生の糧、強みにして、これからの人生を歩んでいってほしいです」
※女性セブン2020年6月11日号