プロ野球界の期待を一身に背負う、ロッテ・佐々木朗希(18、2019年ドラ1)。5月26日のシート打撃に登板した際はプロ入り後最速の160kmを計測。2013年、新人で10勝をあげた阪神・藤浪晋太郎(26)がプロで160kmを記録したのは4年目。当時日本ハム所属だった大谷翔平(25)ですら2年目の交流戦だったことを考えると、ルーキーでこの記録はまさに規格外。
その期待の表われか、一足先に“デビュー”が決まったのが、カルビーの「プロ野球チップス」。カードに収録される選手は一軍に定着している選手が原則だが、7月6日発売の第2弾でチームの主力6選手と共に収録されることになった。
実戦でのお披露目はいつになるのか。
「基礎体力作りに専念できたことで、順調に身体も大きくなっていますが、疲労が溜まりやすいタイプなので開幕一軍は見送られる見込みです。とはいえ、練習試合では一軍に帯同させて英才教育を続けているため、いきなり一軍デビューというサプライズの可能性も残されている」(在京スポーツ紙デスク)
開幕一軍でなくても、出番は近いということか。高卒でドラフト1位入団した阪神で1年目に8勝を挙げ、ロッテ在籍経験もある遠山昭治(奬志)氏が、古巣の方針についてこう語る。
「まだ慌てる必要はありません。100球以上投げるのは腕や肩への負担も大きいため、しっかりと身体を作るべきです。ロッテもそれをわかっているから、練習試合に登板させないんでしょう。今はトレーニング学がしっかりしているのでチーム方針に従っておけば間違いは少ないと思う。このままいけば7月、8月の夏場に一軍での登板機会があるのではないか」
プロ野球チップスが店先に並ぶ頃に、その雄姿が見られそうだ。
※週刊ポスト2020年6月26日号