新型コロナに関して安倍晋三首相の発言は「虚言」「詭弁」「責任逃れ」ばかり。その初期段階の発言を検証する。2月29日、深刻化するマスク不足について、不足はすぐに解消できるとこう語っていた。
「(マスクは)月6億枚以上、供給を確保します。例年の需要を十分に上回る供給を確保できる」
世界が注目するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の感染拡大については、「乗客や乗員の皆様に対しては、(中略)感染拡大防止に最大限の措置を講じてきた」と言い切った。
この頃、感染防止のために国民には休校やイベントを中止しながら、首相は財界人や議員、ブレーンとの夜の会食を重ねていた。それを批判されるとこう言ってのけた。
「少人数の会合を自粛するようには要請していない」(3月2日国会答弁)
しかし、その日、WHO(世界保健機関)は中国以外で、韓国、イタリア、イラン、日本の4か国を感染の「最大の懸念」と表明し、政府は当初2週間の予定だったイベント自粛の継続に追い込まれていく。
WHOはパンデミックを宣言し、首相の発言に反して事態は深刻の度を増していった。
※週刊ポスト2020年6月26日号