今年に入ってから、大手事務所から独立するタレントが相次いでいる。元SMAPの中居正広がジャニーズ事務所から独立し、米倉涼子や岡田結実はオスカープロモーションを退社。柴咲コウはスターダストプロモーション、ブルゾンちえみはワタナベエンターテインメント、栗山千明や有森也実はスペースクラフトを離れた。芸能関係者が話す。
「以前だったら、大手事務所を離れると、テレビなどでの活動の機会が狭まることは否めなかった。今はSNSがあるため個人で発信もできますし、仕事を依頼する側も直にオファーできる時代になった。地上波テレビに出なくてもYouTubeなどのネット上に活路を見出し、収益を上げることもできる。仕事の選択肢が広がったことで、今までの慣習をそれほど気にしなくて良くなった。
あとは、昨年7月、公正取引委員会が元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人を出演させないようにテレビ局に圧力をかけていた疑いがあるとして、ジャニーズ事務所に注意喚起した。事務所は疑惑を否定しましたが、このニュースの影響も少なからずあるのではないでしょうか」(以下同)
大手事務所からの独立は、何かと“圧力”や“忖度”という言葉で語られやすい。しかし、そのパワーワードによって見過ごされている点もあるという。芸能記者が話す。
「独立して小さな組織になると、周りがイエスマンばかりで固められる場合がある。これが一番の問題なんです。売れる前から所属している大手事務所だと、よほどの年齢にならない限り、自分より年上の人もいますし、頭の上がらない相手もいるでしょう。新人マネージャーが大物に付くなど、スタッフの人材交流も活発にできます。本人にとっても、目の上のタンコブがいたり、新しい人と仕事をしたりすることで緊張感も保てるし、発見することもある。大手事務所からの独立と言うと、すぐ圧力の話になりがちですが、個人事務所で成功するか否かは、周りのスタッフの力量が大きく関係していることを見逃してはいけません」
大手事務所から独立する場合、マネージャーを引き連れていくケースも多い。