「声をかけたが断わられたので、俺の魅力をわからせてやろうと思い、あとをつけた」。6月11日、70代女性への強制わいせつ致傷などの容疑で警視庁武蔵野署に逮捕された山内大輔容疑者(26)は、犯行動機をそう供述したという。
「1月26日深夜、山内容疑者は帰宅直後の女性の部屋に侵入し、女性を押し倒して“キスしてくれないか”と迫ったが、抵抗されたため現金約6万円が入ったバッグを盗んで逃走。女性は腰を骨折する全治6週間の重傷を負いました」(社会部記者)
山内容疑者はアニメやゲームが原作の舞台に出演する「2.5次元俳優」だった。事件の2週間前も人気ゲームを原作とする舞台にアンサンブル(役名のないキャスト)で出演していた(13日に所属事務所は解雇を発表)。
山内容疑者は端正な外見をウリにしていて、SNSにアップした自撮りの写真にはファンからのコメントも寄せられていた。山内容疑者が暮らしていたアパートの住人はこう振り返る。
「よく窓を開けて菅田将暉の歌を歌っていた。同世代の彼女がいて、生活音がたびたび聞こえるなどうるさかった。今年に入ってから女性の声は聞こえなくなっていた」
70代の女性を標的にした理由は窺い知れないが、近頃は俳優業への悲観も口にしていたという。山内容疑者の知人が語る。
「4年前から事務所に所属していましたが、俳優としての給料は僅かで、バイトで生計を立てていた。事件直前まで出演していた舞台も、バイトを休んだのに稽古期間含めた約2か月間の給与が20万円ほどだとこぼしていた。一方で、衣服への浪費癖もあり、4万円の家賃も払うのに困っていた」
被害者の心身の傷の回復が望まれる。
※週刊ポスト2020年7月3日号