救世主か?“怪物”か?──。ベストセラーとなっている『女帝 小池百合子』はそう問いかけているが、厳しい目を持つ女性たち小池百合子都知事(67)の「真実の姿」はどう映っているのだろうか。経済ジャーナリストの荻原博子氏(66)が分析する。
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小池さんの政治家としての手腕は、新型コロナ対策でも発揮されました。給付金についても早いタイミングから口にしていて、「スーパーに行くのは3日に1回程度」と具体的な指示を出す。生活を担う主婦、都民、国民が欲しているもの、情報をよく分かっている。
安倍総理との差でいえば、見ている方向が違うということ。小池さんは明らかに皆の顔を見る。そして何が望まれているのかということを掴もうとする。政治家としては、安倍政権の中枢にいる人たちとは大違いです。
ただ、私から見た小池さんのイメージは、仮に私が小池さんと友達になろうとしても、彼女は友達になろうとしない。誰とも友達になんてならないんじゃないかって感じる女性なんです。
以前、テレビ朝日の番組で、ある評論家が小池さんを非難するような軽口を叩きました。そしたら番組の終わりで、小池さんはその評論家に駆け寄り、「先生、勉強になりました」と握手したんです。その評論家の方はその後「小池さんはいいね」と小池贔屓(びいき)に転じました。同性から見ても、まさに人たらし。でも、人たらしは他人を信用しない。だから彼女は友達を作れないのでしょう。