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新型コロナ、ワクチンの有効性に不安材料続々 絶望の報告書

コロナのワクチンは作れるのか(時事通信フォト)

 自由な海外旅行から東京五輪の実現まで、頼みの綱は「ワクチン」だった。世界中の研究者が必死に開発を続けているなか、なんとも“身も蓋もないレポート”が中国の研究チームによって発表された――。

 今なお世界中で感染が拡大している新型コロナウイルス。そんな中、新型コロナウイルス発生地の中国で発表されたのが以下の衝撃的なレポートだ。

「新型コロナの抗体は2~3か月経つと急激に減少する」

 6月18日、英医学誌『ネイチャー・メディシン』に中国・重慶医科大学などの研究チームによる論文が掲載された。

 研究チームは、今年4月上旬までに重慶で新型コロナに感染して症状が出た患者37人と、症状が出なかった患者37人について、抗体の量の変化などを調査した。

 それによると、感染後しばらくして作られる「IgG抗体」が80%以上の人で検出された。しかし、退院から2か月後には、抗体が検出された人のうち、症状があった人の96.8%、無症状の人の93.3%で抗体が減少したことが判明した。減少割合は、半数の人で70%を超えたという。

本当にこの研究結果の通りに抗体が減少するなら、再感染のリスクが高いということになる。

◆最低5年、ワクチンを打ちたくありません

 現在、世界中で130種類以上の新型コロナウイルスのワクチンの研究開発が進み、日本では創薬ベンチャー「アンジェス」が治験を始め、年内の実用化を目指している。しかし、中国の研究チームの発表により、雲行きが怪しくなってきた。

 国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんが説明する。

「ワクチンとは、毒性がなくなった、もしくは弱められた病原体を体内に注入することで抗体など免疫がつき、対象となる感染症の予防に効果がある医薬品のことです。

 しかし、いうまでもなく、ワクチンは体内で抗体などが長期間維持されることを前提にしている。ワクチンを打って体内に作られた抗体も中国の論文のように2~3か月で減少してしまうなら、長期的な効果は難しいということになります」

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