引っ越しという環境の変化が高齢者に与える影響は大きい。その上、コロナ禍で外出できない日々が続けば、受けるストレスはさらに強くなるだろう。
上皇上皇后両陛下が今年3月末、皇居の御所(東京・千代田区)を退去され、高輪に引っ越された。それから約3か月間、新型コロナウイルスの感染予防のため、両陛下は静かな「おこもり生活」を続けられている。
不慣れな環境でなおかつ、極力外出を控えているということで、健康リスクも高まるはず。特に美智子さまは昨年9月、乳がんの手術を終えられたばかり。手術は無事に成功したが、お体に大きな負担がかかったことは間違いない。
そういった大変な状況の続く中でも、明るいニュースがあった。代々の皇后に受け継がれ、美智子さまも長年熱心に取り組まれてきたご養蚕が、皇后雅子さま、そして愛子さまへと受け継がれていることだ。
雅子さまはこの春から皇居内の紅葉山御養蚕所に何度も通われ、ご養蚕に取り組まれている。御養蚕所内の写真が公開され、大きな反響を呼んだこともあった。
「美智子さまは時間があれば御養蚕所に足を運ばれるほど、愛情を持ってご養蚕に取り組んでこられたので、いまは寂しいお気持ちもお持ちだと思います。
しかし、雅子さまがそのお務めを受け継がれ、取り組まれていることについては“よく頑張っている”と褒められていると聞きます。いまの雅子さまのお姿を頼もしく、うれしくも感じておられるのではないでしょうか」(宮内庁関係者)
6月12日には、愛子さまがお住まいの赤坂御所で飼われている蚕の写真が公開された。学習院初等科3年生の頃から、世話を続けてこられたという。
「蚕は変温動物なので室温を一定に保つ必要があるし、毎日の桑の葉の餌やりが必要です。子供にとっては根気のいる作業でしょう。美智子さまはそうした大変さをご存じだからこそ、愛子さまが蚕の世話を続けてきたことを喜ばしく思われているそうです」(前出・宮内庁関係者)
祖母と母と娘で揃って蚕について語らわれる日は、まだしばらく先になりそうだ。
※女性セブン2020年7月16日号