都道府県をまたぐ移動の自粛要請が全国で緩和され、梅雨明けが待ち遠しい今、旅への欲求が高まっている人も多いだろう。そろそろ夏旅の計画を練ってはいかがだろうか。
個人の希望に合わせた旅プランを作る「ウェブトラベル」に所属するトラベルコンシェルジュ、吉井一裕さんが提案するのは、栃木に残る平家落人伝説の里・湯西川温泉で豊かな出湯と囲炉裏料理を楽しむプランだ。
都会の喧騒を離れ、歴史に想いを馳せる旅に出よう。1日目は東武鉄道の特急で、栃木駅を目指す。江戸時代から宿場町、問屋町として発展した栃木市は、「小江戸」とも呼ばれた。
「街の中心を流れる巴波川(うずまがわ)沿いには、今も白壁の土蔵が残っています。遊歩道を散策して遊覧船に乗れば、当時の風情を感じられるでしょう」(吉井さん)
再び東武鉄道に乗り、平家落人伝説が残る湯西川温泉に泊まる。宿の源泉は「美肌の湯」として親しまれているアルカリ性単純温泉。「平家お狩場焼」は、落人が皆で火を囲み食したといわれる伝統料理だ。