国内

安倍政権のお友達人事がもたらした不祥事、歪んだ一強体制

新型コロナ対策の失態が続き安倍政権の「一強独裁」が崩れ始めている(写真/時事通信社)

 第1次内閣の約1年間を合わせた「首相在職期間」が戦前戦後を通じて歴代1位の安倍晋三首相。今年8月24日には、2度目に首相になってからの「連続在職記録」でも現在1位である大叔父の佐藤栄作元首相(安倍首相の祖父・岸信介元首相の実弟)の7年8か月の記録を抜く。

 しかし、現在の支持率は低迷中。新型コロナウイルス対策への失望感、検察庁法改案に対する反発、森友問題など、いくつもの問題を抱えており、国民の不信感も爆発寸前だ――。

 そんな安倍政権を象徴するのが人事だ。安倍首相は人事でも能力主義や信賞必罰ではなく、自分の親しい政治家だけを重用する“お友達人事”を徹底し、自分に批判的な政治家を排除していく。

 首相のいちばんの“お気に入り”とされる稲田朋美氏は防衛大臣時代に虚偽答弁や不祥事で与党内からも批判を浴びて辞任したが、いまや幹事長代行に抜擢されて復権し、首相のバックアップで“初の女性総理”を目指している。

「首相の盟友」の甘利明氏も経済再生大臣時代に口利き疑惑で辞任に追い込まれながら、自民党内で“影の財務大臣”と呼ばれる重要ポストの党税制調査会長に起用されている。

 逆に、自分に逆らった政治家は自民党議員であっても容赦せずに議席を奪う。

 東京地検特捜部に逮捕された河井克行・前法相と妻の案里・参院議員の選挙買収問題も、背景には安倍首相が自分に従わない自民党の大物参院議員の追い落としをはかったことがある。

関連記事

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン