「ミスコン」は未婚の女性を対象にするものがほとんどだが、「ミセスインターナショナル」は“人妻”のための大会。単に若さや美貌を競うだけではなく、これまでの生き様やライフワークなど内面も大きな評価対象になるという。
「私はアルコール依存症で入退院を繰り返す夫の元から4人の子を抱えて逃げ、女手ひとつで育てました。この歳でようやく自由を得て自分の美と向き合い、この大会に参加しました。私がこの場で輝くことで自分と似た境遇の女性たちを勇気づけたい」
こう熱いスピーチを壇上で語ったのは、ファイナリストのひとり、62歳の森元優子さん。6月29日、既婚女性を対象にした世界規模のミスコン「ミセスインターナショナル2020」日本大会が都内で開催された。年代別のコンテストやシングルマザーが対象の「ミズ・グレース」部門など7部門の審査が行なわれた。
冒頭の話はおよそミスコンのスピーチ審査とは思えないシビアな内容だが、同大会を取材すると、出場者たちが人生の様々な困難を克服した経験を打ち明けるシーンに数多く遭遇した。
自身もミセスインターナショナル日本代表として世界大会に出場した一般社団法人国際女性支援協会の代表理事の伊藤桜子氏が大会の主旨を説明する。