現場に駆けつけた記者たちは、三浦春馬さん(享年30)の訃報を現実のものと受け止められない気持ちでいた。それぐらい予兆のない死だった。その一方で、ある違和感も覚えていた。亡くなった自宅マンションが、彼にしては意外な場所だったからだ。
「現在のマンションにはこの1年以内くらいで引っ越しをしていたようですが、三浦さんは過去10年ほど、都内の閑静な住宅街にあるマンションを好んで住んでいました。遺体発見現場となった港区のウォーターフロントのマンションを選ぶようなタイプではなかったので意外です。引っ越しの前後に、三浦さんに何らかの心境の変化があったのではないか、と見る人もいます」(芸能リポーター)
三浦さんは1997年、7歳でNHKの連続テレビ小説『あぐり』に子役出演してデビュー。2007年に公開された映画『恋空』に主演し、第31回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞した。以来、多くの映画やドラマで活躍を続けてきた。
三浦さんの死に直面し、芸能界は哀しみに暮れている。2009年のドラマ『サムライ・ハイスクール』(日本テレビ系)などで共演し、三浦さんと友人でもあった城田優(34)は、訃報が流れた7月18日の生放送音楽特番『音楽の日 2020』(TBS系)で涙を目にためながら歌い、楽屋では憔悴しきった様子だったという。
共演経験のある俳優からは、彼の演技に対する情熱や生真面目さを評価する声が聞こえ、私生活でも「優しく、気遣いのできる人だった」という声があふれているが、一方で、近頃は彼の変化を指摘する知人もいた。
「もともと控えめでシャイな性格なのですが、お酒の場では明るくなるので、友人たちが彼を夜通し連れ回すなんてこともありました。彼もそういう場が嫌いではないようで、酔っ払うと人前でも恋人とキスをするなど陽気になるタイプ。ただ、近頃は酒量が増え、一人でも飲み歩くようになっていました。“一人で飲みたい”と言うこともあり、孤独を好んでいたと言えるかもしれません。
ここ2年ほどは仕事以外の私生活で悩みを抱えていたという話もあり、たしかにその頃から人付き合いを避けているようにも見えた。三浦さんは日記を付けていたそうですから、彼が自ら死を選ぶに至った理由がそこに書かれているのかもしれません」