芸能

さかもと未明氏が日仏美術展に入選 画家への転身と挑戦を語る

画家として新たな挑戦を続けるさかもと未明氏(撮影/木村智)

 漫画家としてデビューし、多方面で活躍を続けるさかもと未明氏(54)が、絵画のジャンルで新境地を拓こうとしている。2017年に吉井画廊で画家として本格デビューしてから3年、さかもと氏の作品が、フランスの老舗サロン「サロン・ドトーヌ」が特別協賛する『第21回 日本・フランス現代美術世界展』で入選し、東京・六本木の国立新美術館に展示されることになった(展覧会は8月8日~16日)。新たな表現に挑戦し続けるさかもと氏の思いを聞いた。

 元々、漫画家としてデビューしたさかもと氏は、2006年に難病である膠原病を発症、漫画家でありながら手が動かなくなり、一時は余命宣告を受けたという。2013~2016年には、ほぼすべての表現活動を休止した。さかもと氏が語る。

「膠原病の悪化で、水の入ったコップすら持ち上げられない状況になりました。それに合わせて元来の鬱も悪化して、発達障害があることもわかり、メンタルの治療もはじめました。そんな孤独な闘病生活の中、自分の身体と精神の特質への理解を深め、社会からはみ出しやすい自分自身を克服したいと考えるようになったんです」(以下同)

 そんな彼女を絵画制作へと駆り立てる契機となったのは、ある女優との出会いだった。

「絵画に本格的に取り組むきっかけは、川島なお美さんとの運命的な出会いです。当時、私は病気で上手に絵も描けませんでしたが、スケッチブックはいつも持ち歩いていました。それを見てなお美さんが、『私を描いて!』って言ってくれて、鉛筆で描いたらすごく喜んでくれたんです。そのときに、今まで漫画を描いていたときとはまったく別の、絵を描く喜びというものを実感できたんです」

 2015年に川島さんが亡くなったとき、その遺影に使われたのはさかもと氏が撮影した写真だった。手に力が入らないなかで、まだ絵を自由自在に描くことは難しかったが、シャッターを押すことはできた。さかもと氏は、写真に続いて版画へと表現の幅を広げていき、少しずつ病気を克服していくとともに絵画の道を志すようになった。芸術の本場であるフランスへも、何度も通った。

関連記事

トピックス

隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト