本誌・女性セブン連載『トラとミケ』(ねこまき・作)の単行本第2巻が紀伊國屋書店全店コミックエッセイ部門で第1位(7月第2週)になるなど、話題沸騰。早くも重版も決まった。名古屋にあるどて屋『トラとミケ』を舞台に描かれるほっこりストーリーを、ブログ「マンガ食堂」管理人の梅本ゆうこさんはどう読んだのか。トラとミケで出される「どて飯」の再現レシピとともにお送りします。
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しっかり者のトラとのんびり屋のミケ。名古屋弁のネコのおばあちゃん姉妹が営む「どて屋」は、夜ごと呑兵衛が集う赤味噌の香り漂う飲み処。淡い水彩で描かれる個性豊かで人間くさいネコたちのやりとりは、懐かしく温かく、心がキュッとなります。
美味しそうな食べ物もたくさん登場するのが本作の魅力。私が一番心を鷲掴みにされたのは、お店の名物のどて煮をご飯にかけた「どて飯」。
牛すじやモツを赤味噌でじっくり煮込んだトロトロのどて煮、そのソースがしみ込んだご飯、サービスの温玉…。一コマだけで「絶対美味しいやつ」と確信する魅惑の食べ物ですが、これは実在する名古屋の名物料理。
ねこまきさんの手にかかると、名古屋B級グルメも絵本のメルヘンな食べ物に見えてしまうから不思議です。名古屋のどて煮は豚もつと牛すじのミックスが定番、最低2日は煮込むべし…など、トラさんとミケさんが作る味に近づきたくて調べるうちに、頭が赤味噌一色になってきました。さて、作り方は次のとおり。
〈材料〉
・牛すじ 300g
・豚もつ 300g
・八丁味噌 100g
・だし 600~700cc
・調味料
酒 大さじ5
ざらめ 大さじ4
みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
・しょうが 1かけ
・刻みねぎ 適量
・温泉卵 人数分