日本でも格差社会が問題にされて久しいが、アメリカや世界の格差はそれとは比べものにならない。世界の富の82%が上位1%の人に集中するといわれる時代である。工場労働者をしながら数多くの著書を発表し、牧師として活動したこともあるというユニークな経歴を持つコラムニストMike VanOuse氏が、貧富の国・アメリカについて、一般的な「格差反対」とは少し違う見方を示した。
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私は、経済的に貧しい地域に住むブルーカラー労働者だ。隣人の多くは生活のために政府の補助金に頼っている。先日、私は地元の1ドルショップで列に並んでいて、レジ係と他の客の会話を立ち聞きせずにはいられなかった。
「なぜこの問題を解決しないのかわからない。具体的なやり方をお教えしましょう。(富を独占している)1%の人たちを排除すればいいんですよ」
聞いていた人たちは満場一致で賛同していたが、私は一言もしゃべらなかった。誰が彼らを「排除」するのだろう。それができるとすれば「彼ら」しかいないだろう。彼らは自分からギロチン台に上がって指をパチンと鳴らし、「問題は解決した」と言うのだろうか。そりゃ、すごい。
ワシントンの腐敗に嫌気がさした一部の良識ある実業家が、職を辞して公職に出馬することにしたとしよう。彼らは当選する。しかしそこに行くと、自分たちも同じゲームをプレイしなければ、すべての努力が無駄になることに気づく。そのために必要なのは「ワシントンの道徳の弧」と呼ばれているものだ。1.理想主義、2.実用主義、3.野望、4.腐敗。彼がそれを受け入れれば協力を得る。彼らはコツを覚えて上達するだろう。そもそも、いったいどれだけの億万長者が、その収入を捨てて公僕になろうとするのか。変でしょ?
もし1%の人々を排除したとしても、誰かがまた資産上位1%を占めることになる。それは当たり前のことだ。誰かが食物連鎖のトップにいなければ、そもそも「%」なんて意味のない言葉になる。