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アブは口で皮膚を裂き血をなめる、ブユは皮膚切って血を吸う

アブ・ブユは毒を持っていない(イラスト/藤井昌子)

 今年も猛暑がやってきた! でも開放的な気分になるのは危ない。夏は人だけでなく、人に害をなす虫たちの活動も活発になるからだ。そこで今回は、夏の代表的な害虫アブ・ブユの知られざる生態と正しい対処法について紹介する。

アブ・ブユの特徴

「ブユは体長約3~5mm、アブは1cm以上で、どちらもハエ科のため、見た目はハエに似ています。山間の渓流沿いや高原などに生息し、朝夕の比較的涼しい時間帯に活動。渓流や小川など、きれいな水場で大発生することがあります」(害虫防除技術研究所所長・白井良和さん)

 アブは口で皮膚を切り裂き、にじみ出た血をなめる。ブユは、皮膚を切ってから口を突き刺して血を吸う。

「どちらも毒は持っておらず、感染症も媒介しません。とはいえ、刺されると痛みやかゆみ、腫れが出るため、予防は必須です」(白井さん)

アブ・ブユのへの対処法

「ブユに吸血されてもすぐに症状は出ず、半日から1日後に激しいかゆみや腫れが出ます。一方、アブは刺された瞬間に強い痛みと出血があり、その後赤く腫れ上がり、翌日から強いかゆみが出ます」(兵庫医科大学皮膚科学准教授・夏秋優さん)

 ここでかきむしるとばい菌が入り、皮膚がただれて“とびひ”になることも。まずは刺された部位を冷やし、虫刺され用の市販薬を塗って対処を。塗り薬の成分としては、メントールや抗ヒスタミン剤のジフェンヒドラミンが一般的。

 炎症をしっかり抑えたいなら、副腎皮質ホルモン(ステロイド)配合のものを選ぼう。

※女性セブン2020年8月13日号

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