プロ野球界第1号の新型コロナウイルス感染者として話題をさらった阪神・藤浪晋太郎(26)。
原因が外出自粛期間中の女性を交えてのパーティと判明して批判も起きたが、「阪神ファンはわりと好意的で、“大阪の感染拡大を防いだのは藤浪が危機感を喚起したおかげ”という声もあった」(トラ番記者)という。
風向きが変わったのはむしろ、一軍復帰後の5月に練習に遅刻し、無期限二軍降格してから。
「矢野(燿大)監督も呆れていたが、プライベートでもよくつるんでいた捕手の梅野隆太郎が、藤浪と距離を置くようになった。藤浪の開幕一軍が絶望的となったのに、梅野はわざわざ『先発陣に不安はない』とコメントしたほど。さすがの藤浪も懲りたのか、笑顔が消え、練習開始の2時間前にはグラウンドに姿を見せるようになった」(同前)
先発陣の不足もあいまって一軍に昇格。7月23日の広島戦で復帰登板したが、663日ぶりの勝利が見えた2点リードの6回、梅野のサインに首を振る場面を交えながらストレートを連投した結果、満塁弾を被弾、初勝利とはならなかった。
そして、今季2度目の先発となった30日のヤクルト戦では7回4失点(自責1)で毎回の10奪三振の力投をみせた。味方の援護がなく敗戦投手となったが、ついに復活への道が見えてきたのかもしれない。
※週刊ポスト2020年8月14・21日号