NHKには男女合わせて数百人のアナウンサーがいるが、“最大の名誉”とも言える紅白歌合戦の「総合司会」の座はどう決まるのか。第55回で総合司会を務めた堀尾正明氏(65)が語る。
「実は身内でも発表は11月中旬で、それまでは噂にも出ない。最初に制作陣が希望を出し、最終的に会長や副会長が判断すると言われています。僕はたまたまその年に五輪キャスターをやったのが大きかった」
総合司会は1人のケースが多く、大抵は男性だった。女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏がいう。
「それが変わったのが1988年、1989年と2年連続で司会を務めた杉浦圭子アナです。女性初の総合司会で、そこから男女問わず局の顔が選ばれるようになりました。昔はみのもんたさんといった大物芸能人に“頼る”ケースがありましたが最近の内村光良さんの起用は、桑子(真帆)アナや和久田(麻由子)アナといった若手を支える役割に変わりました」
“男社会”だったNHKも変化してきているようだ。
取材・文■河合桃子 写真■ロケットパンチ
※週刊ポスト2020年8月14・21日号