来る8月31日、94年に及ぶ歴史の幕を下ろすことになった老舗遊園地「としまえん」(東京都練馬区)。タレント・つるの剛士氏(45)が、としまえんとの出会いから数々の思い出まで、惜別の思いとともに語った。
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僕ととしまえんとの出会いは、父の仕事の都合で大阪から東京の練馬区に引っ越した小学6年生の頃ですから、もう30年以上前になります。僕はその頃から「木馬の会」という年間パスポートの会員でした。年会費を払えば乗り物が乗り放題、プールも入り放題でしたから、友人や兄弟と、平日は学校が終わったら真っ先に自転車を走らせ、休日も出かけて遊んで……文字通り「毎日」のように通っていました。
なかでも、アフリカの大自然やジャングルを体験するアトラクション「アフリカ館」は、旅の終わりに空港に戻ってくるという設定で、そこで最後に出てくる人形が片言の日本語で「サヨナラ、サヨナラ」と見送りの挨拶をしてくれるのですが、この人形のセリフが学校ですごく流行っていました(笑い)。地元ということもあり、子どもたちは皆、としまえんが大好きでしたね。
そしてやっぱり、としまえんといえば夏のプール! 流れるプールに波のプール、小さなジャンプ台……夏休みといえば、としまえんなんです。僕が中学生の頃はとしまえん人気も絶頂だったと思いますが、連日すごい人が来ていました。
そんな中学2年の時に、大型のウォータースライダー「ハイドロポリス」が完成しました。いやぁ嬉しかったですね。日本初の曲線型のウォータースライダー。大きくうねりながら高速で滑る快感に大興奮しながら、待ち時間も気にせず同級生たちと何度も大行列に並んでいました。
しかも、夏のとしまえんは毎週土曜日に30分間花火を打ち上げるのですが、としまえんに行けなかった日でも家から花火を眺めていたものです。としまえんのプールに入りたくて、毎年プール開きの日を指折り数え、夏を待ちわびていた……それが少年時代の僕でした。