“原采配”をめぐる論戦が、波紋を広げている。発端は8月6日の阪神戦での巨人・原辰徳監督による「投手 増田大輝」の起用だ。11点差をつけられた8回1死走者なしの場面。ブルペンには4投手が残っていたが、マウンドに上がったのは内野手の増田だった。敗戦濃厚とはいえ、この異例の采配に甲子園は騒然とした空気に包まれた。
高校時代に投手の経験がある増田は後続を抑え、原監督も「作戦の1つだった」と明かしたが、これに巨人V9時のエースで元監督の堀内恒夫氏ら大物OBが苦言を呈した。堀内氏は自身のブログで〈増田がマウンドに立った瞬間 俺はテレビを消した〉〈絶対やっちゃいけない〉と、相手への敬意に欠けると強い口調で批判した。
対して、巨人の後輩の上原浩治氏がツイッターで異論を唱える。〈残ってたピッチャー陣は、勝ち試合に投げさせたい選手たち。あそこで投げてしまうと、次の日に影響しかねないと思います〉と意見した。これにダルビッシュ有も賛同。メジャーでは珍しくない戦略であることが背景にある。
以降、多くのOBが賛否両論の論争を展開。堀内氏は彼らの意見をどうみるのか。
「オレの意見もあれば、違う意見もある。頭ごなしに否定する気はない」と前置きして語る。