新型コロナウイルス“第2波”の恐怖に晒された今年の夏休みは、行楽地がどこも“ガラッガラ”。上空から観察すると一目瞭然だ。
例年、50万人もの利用客が押し寄せる神奈川の由比ガ浜海水浴場は、今年の開設を断念し、海岸利用は自粛を呼びかけたため、客足が激減した。
「海の家がなく、トイレもないので不便ですが、空いているから海を楽しめると思って我慢します」(埼玉県からの観光客)
8月末で閉園する「としまえん」は、例年の半数を目安に入場制限し、来場客全員の検温を実施して最後の夏を迎えた。
「すぐプールに飛び込めるように、子どもたちは洋服の下に水着を着せているんです。今年は更衣室の混雑を避けられるので、ちょうどよかったかもしれません」(中野区からの家族連れの母親)
「空いていて快適」という声が多いが、人々でごった返すのも行楽地の醍醐味。来年こそは、いつもの夏になることを願うばかりだ。
【由比ガ浜海水浴場】
海水浴場の開設断念は戦後初となる異例の事態。「海水浴場としての海岸の使用を中止しているということですが、人が海に来ることは禁止できないので、私は鎌倉市からの要請で来ています」(ライフセーバー)。
【甲子園球場】
8月10日、今春の選抜大会に選出された32校による交流戦が開幕。原則、無観客で行なわれ、各校1試合ずつで計16試合となるなど、異例の大会となった。
【としまえんプール】
8月末で94年の歴史に幕を下ろす老舗遊園地の人気は流れるプール。「ずっと流されていたいと思えるプールで大好き。プール以外もレトロで楽しいし、最後かと思うと残念です」(カップルで訪れた20代の女性)。
※週刊ポスト2020年8月28日号