毎日のように新型コロナウイルス関連のニュースばかりが目につき、なかなか気持ちが晴れない人も少なくない。そんな中、『Nizi Project(虹プロジェクト)』など、オーディション番組の盛上りを見て、爽やかな気持ちになる人も多い。どうして私たちは今も昔もオーディション番組に惹かれるのだろう。2000年代を振り返り、考察する。
2002年3月、1990年代の金字塔的オーディション番組『ASAYAN』(テレビ東京系)が幕を閉じた3か月後、アメリカや英国でオーディション番組が始まり、世界中で話題を呼ぶようになる。それが『アメリカン・アイドル』(FOX)だ。同志社女子大学メディア創造学科教授の影山貴彦さんはこう語る。
「この番組からは、映画『ドリームガールズ』でオスカーを獲得したジェニファー・ハドソン(38才)などの実力派シンガーが次々にデビューし、日本でも再びオーディション番組に注目が集まるようになります」(影山さん・以下同)
2005年4月から深夜番組の『歌スタ!!』(日本テレビ系)がスタート。同番組は5年続き、2008年には木山裕策(51才)の『home』がヒットを記録した。
2000年代を語るとき、外せないのがインターネットの影響だ。2005年にはYouTubeが登場し、世界中の動画がインターネットで見られるようになる。