コロナ禍の初期、214人が感染し、43人が死亡した東京・台東区の永寿総合病院をはじめ、8月2日には熊本県の山鹿市民医療センターで患者11人の感染が確認されるなど、院内感染がコロナ感染拡大の主要因である状況は変わらない。
今はどの病院もアルコール消毒や検温、換気など院内感染対策を講じている。それでも止められないのが新型コロナの怖さだが、唾液によるPCR検査を行なっているわだ内科クリニック院長の和田眞紀夫氏は、「院内の設備やスタッフの様子などを細かく見れば、病院ごとに危機意識の差があることに気づくはずだ」と指摘する。その見分けるポイントとは?
病院施設の管理に関する医療サービスアドバイザーの武田哲男氏によれば、まず病院にかかる前に、HPを見るなどしてチェックすべきなのが「診療受付時間」だという。
「受付時間が長い病院は患者にとって時間の融通が利いて有り難いように思いますが、病院側の負担は大きくなる。目安として、診療受付時間が12時間を超えているような病院は、医師の勤務体系が基準を超えている可能性が高いと考えられます。勤務体系が非常にハードで医師や看護師が疲弊しているため、感染症対策が疎かになりがちと言えるでしょう」
病院に入る際は、入り口が自動ドアではなく、扉を手動で開閉する病院には注意が必要だという。
「不特定多数が素手で扉を触るたびに消毒するのは事実上不可能で、接触感染のリスクが高まる」(武田氏)