閑静な高級住宅街に住み、移動は高級外車か運転手つきハイヤー…。なかなかお目にかかれないように思える「名家の人々」の姿を、実は私たちはテレビの画面を通して毎日、目にしている。彼らはどんなふうに育ち、その経験をどう仕事や芸に生かしているのだろうか?
「彼女が記者会見などでマイクを持っているのを見れば一目瞭然。両手で、指をそろえて綺麗に持つんですから」
テレビ番組の制作スタッフがその所作を絶賛するのは女芸人のいとうあさこ(50才)だ。『24時間テレビ』で42.195kmを完走し、『世界の果てまでイッテQ!』(ともに日本テレビ系)で世界中を旅するガッツの持ち主は、都市銀行の重役を父に持ち、“女子御三家”とも称される進学校かつ、超お嬢様学校として知られる雙葉学園の出身。
「番組のロケで水泳をしたとき、フォームのあまりの美しさに驚いて理由を聞いたところ、おじいさまの家にプールがあって、幼少期からよくそこで泳いでいたからだと話していました。49才でマラソンを完走した身体能力は、名家ゆえなのかもしれません(笑い)」(制作スタッフ)
いとうだけではない。実は芸人には名家の出身者が多い。
「“太鼓持ち芸人”としてバラエティー番組に引っ張りだこのサバンナ・高橋茂雄さん(44才)は歯科医一家の生まれ。家にはボルボやアウディなど複数の高級車があったと語っています。
京大出身の吉本興業の後輩で“元祖インテリ芸人”ロザン・宇治原史規さん(44才)もパナソニック電工の副社長を務めていた父親を持つ御曹司。息子の芸能界入りを最後まで反対していたそうです。
品川庄司の品川祐さん(48才)のおばあさんは、日本にパーマを持ち込み、日本の美容界のパイオニアとして『山野グループ』を立ち上げた山野愛子さんです」(芸能関係者)
品川のように、事業を成功させ名を上げた家の子女が、芸能界でもポジションを獲得する例は少なくない。
「『手紙』などで知られるシンガーソングライターのアンジェラ・アキさん(42才)は日本人の父とイタリア系アメリカ人の母を持ち、アメリカで高校時代を過ごしています。父親は英会話スクールを展開するイーオンホールディングスの創始者。ただ、お父さんはアンジェラさんの音楽活動に『先が見えない生活だ』と大反対。援助を一切受けずにウエートレスなどアルバイトをしながらデビューを目指したそうです。
こうした社長の令嬢や子息が芸能界入りするケースは意外と多く、EXILEの岩田剛典さん(31才)の父親も、100年近く続く老舗の靴店『マドラス』の社長。岩田さんは慶應ボーイです。
演技派俳優の加瀬亮さん(45才)の父親は大手総合商社双日の元会長・加瀬豊さん。日経新聞や東洋経済などにたびたびインタビュー記事が掲載される財界の大物です」(芸能関係者)
※女性セブン2020年9月3日号