戦後75年目の8月15日、日本武道館で行なわれた政府主催の「全国戦没者追悼式」。本来であれば全国から遺族の代表が参列するが、今年はコロナ禍で規模を縮小して開催。それでも、式辞を読み上げた安倍首相をはじめ、閣僚たちが顔を揃えた。
その厳かな空気の中、こんな光景があった。式典出席者が証言する。
「献花の時間、田中(和徳)復興大臣と河野(太郎)防衛大臣が居眠りをしているように見えたんです。とくに田中復興大臣は首を大きく傾けたまま、目を全く開けない。静粛な雰囲気の中で、かなり目立っていた」
その様子を捉えた写真がある。確かに2人とも首を大きく垂れ、間に挟まれた菅義偉官房長官の眼光の鋭さと比べると、これでは居眠りを疑われても仕方がない。
田中氏といえば、昨年9月の復興相就任直後、東京電力福島第一原発事故の自主避難者についての質問に「復興庁は担当の役所ではない」と答えて批判を受けた。
「その後も、復興政策について理解不足と取れる発言をたびたび指摘されるなど、“在庫一掃内閣の代表格”と揶揄されている」(全国紙政治部記者)
中韓への強硬発言でタカ派の評価が高い河野防衛相にしても、戦没者追悼の場で寝ていたとすれば支持者はガッカリだろう。
田中、河野両大臣の事務所に写真を見せたうえで訊ねたところ、「居眠りはしていない」と完全否定。“李下に冠を正さず”で政務にも臨んでほしいところだ。
※週刊ポスト2020年9月4日号