スポーツ

元横浜・鈴木尚典 BC監督として「マシンガン打線目指す」

マシンガン打線の形成を試みている鈴木尚典氏(右)

 福岡ソフトバンクなどで活躍した川崎宗則(39)が独立リーグ・ルートインBCリーグ(以下、BCリーグ)の栃木ゴールデンブレーブスに加入したことが話題だ。NPB経験者が選手、あるいは指導者としてBCリーグで“第2のキャリア”を歩み始めていることは少なくない。2020年シーズンから新規参入した神奈川フューチャードリームスの鈴木尚典監督(48)もそのひとりだ。

 現役時代に球界屈指の安打製造機として活躍した鈴木監督から連想されるのが、「マシンガン打線」だ。1990年代後半の横浜(現・DeNA)の強力打線につけられた愛称で、1999年にはセ・リーグ史上最高のチーム打率・294と驚異的な数字をマーク。上位から下位まで打線に切れ目がなく一気呵成の攻撃で大量得点を奪い、相手投手陣を震えあがらせた。

 鈴木監督はそのマシンガン打線において主に3番打者として中核を担い、1997、1998年と2年連続で首位打者を獲得した。今回、BC神奈川の監督として打線を構築する上で、「理想はマシンガン打線」と言い切る。

「マシンガン打線は個々の選手のレベルが非常に高かったと思います。個性的な選手がたくさんいたので、観ているお客さんも面白かったのではないでしょうか。石井琢朗さん、波留(敏夫)さん、ローズさん、駒田(徳広)さん、中根(仁)さん、佐伯(貴弘)さん、進藤(達哉)さん、谷繁(元信)さん……色々なタイプの選手がいて打線がつながる。あの打線は理想形ですね。

 神奈川フューチャードリームスの選手たちも個性的で面白いですよ。キャプテンの青木(楓)は遊撃の守備、シュアな打撃がウリの中心選手です。NPBに最も近い位置にいる選手で、チームの中心になってもらわないと困る。左打者の(崎)ブライアンも、ツボにはまれば飛距離が凄い。一人ひとりの選手が自分の魅力を出して、見に来てくれた人にインパクトを与えるようなチームにしたいですね」

 投手陣に求めるのは「直球の質」だ。

「自分がNPBで戦ってきた超一流の投手は、共通点として直球が凄かった。松坂(大輔)投手、上原(浩治)投手、石井(一久)投手、ダルビッシュ(有)投手は直球の質が他の投手と全然違いました。

 特に、1999年に巨人に加入した上原投手は衝撃でしたね。マシンガン打線が全盛期の時に、1年目のルーキーが内角にバンバン投げてきた。他の投手は外角中心の投球だったので驚きました。上原投手の直球は捉えたつもりでも、ボール半個分差し込まれて打ち取られる。松坂投手もそうですが、ボールに『打てるもんなら打ってみろ』と魂がこもっていました。ウチの投手たちにも『質のいい直球をテーマに取り組んでいこう』と伝えています。変化球も大事だけど、質のいい直球があって初めて変化球も生きていますからね」

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン