さまざまな体験取材でおなじみの“オバ記者“ことライター・野原広子(63才)が、気になる時事問題にゆるくツッコミを入れる! 今回のテーマは「自民党総裁選」です。
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今回の総理大臣交代劇だけど、茶番にしても、筋書きが雑すぎない? 新総理が決まる前にこの原稿を書いているんだけど、決まる前から国民がシラけているのがよくわかる。
「どうせ、決まってんでしょ」「どうせ、何も変わらないわよ」「どうせ、みんなウヤムヤでしょ」。私の周囲のアラ還のおばちゃん仲間は、口を開けば「どうせ」ばかり。モリカケ、桜、資料の改竄、立て続けに辞任した法務大臣の任命責任……たくさんあった“疑惑の詰め合わせセット”を私ら国民は、みんななかったことにしろって? もう、どんだけよ。
布マスクにしても、いきなりの一斉休校にしても、Go Toにしても、国民や有識者の反対を押し切って進めたら、案の定ヒドい結果になって、でもその責任は誰もとらない。官邸の“知恵者”があれこれ筋書きを書いてるんだろうけど、私ら、国民をナメてんの? 1クールももたないドラマに大金つぎこんで……民間会社なら責任者が更迭されてるって。
次の総理に何も期待してないけど、でも、安倍晋三氏を評して、「戦後もっとも優秀な総理大臣」という声も私の耳に入ってくるのよ。アベノミクスで一時的にせよ雇用が増えただの、良好な日米関係を復活させただの。なかでも多くの安倍ファンのおばちゃんたちが口々に言うのは「見た目」。「トランプやプーチンと並んで見劣りがしない日本の政治家って、ほかに誰がいる?」って。
友人のK子(62才)いわく、
「総理大臣って日本の顔だよ。世界に配信されるんだよ。その点、アベは合格点だったと思う。そこだけは評価できる。で、次の総理はどうよ? 他国のトップと並んだときに貧相な感じがしないか、どうしたって気になっちゃう。そりゃ、背格好は生まれついてのものだから仕方ないけど……やっぱ、雰囲気ってあるじゃない。見た目だけで他国にナメられたり、呑まれたりするのはイヤだな」
「いやいや、立場が人を作るっていうじゃないの。新しい総理も、これからだんだんと“いい顔”になるかもよ」と反論したものの、「期待できない」とバッサリ。加えて、
「新総理大臣の夫人も気になる。ファーストレディーたる雰囲気を持っているかどうか。誰かさんみたいに、世間を攪乱しまくるワーストレディーだったら、目も当てられない」
とも。また、有名私大の法学部を卒業して半官半民の団体職員をしているT代(55才)は、こんなことを言っていた。