芸能人や漫画のキャラクター、音楽、映画、ドラマ、舞台……。多感な時代に、誰しも一度はわれを忘れて熱中した対象があるはずだ。ジュンさん(53才)は、ごく普通の家庭に育った中学生時代から、結婚して1男2女の母となるいままで、松田聖子(58才)一筋、40年。「人生のすべてを捧げてきました」と言うジュンさんの熱い思いを、愛するグッズとともに語っていただきました。
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私が聖子にハマったのは中学校に進学したとき。『青い珊瑚礁』がテレビから聞こえてきて、その透き通るような歌声を聴いて、一発で好きになりました。でも中学生だから、コンサートにも行けないし、周りも「聖子なんてぶりっ子だから嫌い!」という友達ばかり。私はひとりでコツコツとグッズ集めをしていました。いまでいうところの“オタ活”です。
雑誌の切り抜き、ブロマイド、シール、ステッカー、近所のレコード店のアイドル専門コーナーにあった聖子グッズ……入手できるものを手当たり次第、買い集めました。
当時のお小遣いは月3000円。人からは「恵まれている」とうらやましがられていましたが、聖子に夢中になった私にとってはまだまだ軍資金不足。女子が好きな文房具や雑貨には目もくれず、お小遣いは全部、聖子グッズに投入してました。
いちばん高価だったのは、ビデオデッキ。聖子グッズではないけれど、テレビに出演する聖子をすべて記録したくて、昭和57年、私が15才のとき、コツコツ貯めた15万円で、聖子専用のビデオデッキを買いました(当時は相当な高級品でした!)。
その後もずっと聖子グッズを集め続け、自室が聖子でいっぱいになりました。お嫁に行くときも、結婚式前日にグッズを徹夜で整理して、自分の部屋の押し入れにきれいに並べて、万が一にも日焼けしないようにシーツをかけ、「触らないように」と張り紙をしました。結婚後、新居を建てたときに、「聖子専用部屋」を作って、いまはそこに保管しています。