今、「お天気お兄さん」が熱い! 天気予報といえば“お天気お姉さん”というイメージが定着しているかもしれない。しかし、いま気象予報士としてお茶の間を和ませる男性が続々と登場しているのだ。
元商社の営業マンという経歴を持つ手塚悠介さん(37才)もそのひとり。
「専門性のある仕事を究めていきたいと思い、通関士や中小企業診断士なども考えましたが、天気は誰もが関心のあるテーマですので、最終的に気象予報士に決めました」(手塚さん・以下同)
2年間猛勉強を続け、2013年に資格を取得。静岡第一テレビでデビューを果たすと、人気はうなぎ上りに。同局では3年半、気象キャスターを務め、「気象予報士人気ランキング」では、2016年、2017年と2年連続総合1位に輝いた。
これは、全国区で活躍する気象予報士の依田司さんを抑えての快挙。どれほど静岡県民に愛される存在だったかがわかる。
「番組内ではアナウンサーとのかけ合いや、食レポもしていたので、それで親しみをもっていただけたんでしょうか。わかりやすい言葉で天気を伝えるのがモットーだったので、それがみなさんに届いた結果なら、うれしいですね」
静岡を離れるときは「手塚ロス」の視聴者が続出したほどだ。
語り口も穏やかで、謙虚な人柄。高校時代は柏レイソルの下部組織に所属し、プロサッカー選手を目指していた。
「周りがすごすぎて諦めました。小学生の頃からサッカー一筋だったので、大学に入っても、しばらく女性とは話ができませんでしたね(笑い)」
憧れは、ウェザーマップ創業者の森田正光さん。
「子供の頃から見ていたので、私にとってお天気=森田さん。とても気さくで、天気以外のことにも博識なんですよ」
気象予報士になって、天気を表す言葉にも敏感になった。
「たとえば雨は、色で表現する言葉が多い。空が真っ黒になる大雨は“黒雨”、明るい空に降る夕立のような雨は“白雨”。新緑に降る“緑雨”や花に落ちる“紅雨”など、情緒があって素敵ですよね」
プライベートでは、5月に生まれた長女を子育て中のイクメンでもある。
「いやあ、すごくかわいいです(笑い)。テレワークが続いているので、育児も積極的に参加しています。料理も結構しますよ。パスタは私の担当で、ガーリックトマトソースやぺぺロンチーノをよく作ります」
現在『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日系)の土曜に出演のほか、テレビ朝日の気象デスクも務めている。
「将来的には、お世話になった静岡のかたにも見てもらえる、全国区の番組に出るのが目標です」