芸能

加藤雅也「ヘリコプターで降ろされたような」俳優デビュー

モデルから俳優に転身した際の苦労を振り返る

モデルから俳優に転身した際の苦労を振り返る

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、モデルから俳優に転身して30年以上経った加藤雅也が、そのキャリアの始まりについて語った言葉をお届けする。

 * * *
 加藤雅也は大学4年生からモデルとして活動、一九八六年には『メンズノンノ』の創刊号に起用されている。

「父親に大学に行かせてもらっている以上、『好きだから』とかそんな単純な理由で将来の道を選ぶわけにはいきませんでした。その道でやっていけるか、自分で見極めないといけなかった。

 その時気づいたのは、この世界が他力本願だということです。努力して試験に合格すれば弁護士や医師という職業につけますが、モデルも歌手も役者も、仕事が来なかったら『自称』でしかない。

 そして、この世界での『売れる・売れない』は『時代に合っているか、いないか』だということだと思いました。『メンズノンノ』に選ばれたことは、『時代に合っている』という指標なんじゃないか。そう考えてモデルの道に進む決心をしました。

 しかし、僕はCM系の事務所だったので、ファッション系の仕事を取る為には自分で売り込みをしなければなりませんでした。『オーディションがあったら呼んでください』と訪ねていってもプロフィールを受け取ってくれる人は少なかった」

 その後、モデルとしてパリコレの舞台にも立っている。

「行ったら慄然としました。世界とのレベルの差が凄い。向こうは当時、ギリシア彫刻みたいなモデルばかりでしたから。

 帰りの飛行機の中で『これはダメだ』と思っている時に、考えるようになったのが、俳優という表現でした。モデルは体格やルックスが重要ですが、俳優は背が小さくても太っていても、それが個性としてある。個性を磨けばやっていけるかもしれないと模索を始めました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

現在はアメリカで生活する元皇族の小室眞子さん(時事通信フォト)
《ゆったりすぎコートで話題》小室眞子さんに「マタニティコーデ?」との声 アメリカでの出産事情と“かかるお金”、そして“産後ケア”は…
NEWSポストセブン
逮捕された元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告(過去の公式サイトより)
「同僚に薬物混入」で逮捕・起訴された琉球放送の元女性アナウンサー、公式ブログで綴っていた“ポエム”の内容
週刊ポスト
まさに土俵際(写真/JMPA)
「退職報道」の裏で元・白鵬を悩ませる資金繰り難 タニマチは離れ、日本橋の一等地150坪も塩漬け状態で「固定資産税と金利を払い続けることに」
週刊ポスト
精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン