芸能

桃井かおりも絶賛 18才清原果耶は「映画界を託された女優」

映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』での演技に評価が高まる清原果耶

 高い演技力と将来性を買われ、2021年度前期のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』のヒロインに抜擢された女優の清原果耶(18才)。そんな彼女の初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』が9月4日封切られ、SNSを中心に「放つもの全てに魅了される」「将来大女優になるだろう」「初主演映画として伝説になる」と言った称賛の声が続々と寄せられている。映画や演劇などに詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

 * * *
 映画の公開前からも、清原果耶の初主演映画とあって期待を集めていた本作。映画レビューサイト「映画.com」のアクセスランキングでは初週トップテン入りを果たし、「Yahoo!映画」や「Filmarks」などの他のレビューサイトでも、いずれも高評価を獲得している。ただ、興行収入ランキングのトップ10には入っておらず、残念ながら“大ヒット”しているわけではないようだ。小幅なスタートを切った本作だが、それでも本作を見逃してはならない理由がある。

 その理由の一つに、この映画の“座組”の素晴らしさがある。本作の原作となったのは、多くの読者を魅了する人気作家・野中ともその同名小説。14才という多感な時期にある少女・つばめ(清原)が、“星ばあ”という謎の老婆と出会い、つばめが思いを寄せる人や元カレ、両親など、周囲の人々との交流のなかで、少しずつ大人への道を歩き出す物語だ。それらの人物を、桃井かおり(69才)や吉岡秀隆(50才)、坂井真紀(50才)、伊藤健太郎(23才)などのベテランから若手までの実力者が演じ、清原を脇で支えている。

 メガホンを取ったのは、映画『新聞記者』(2019年)が第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した藤井道人監督。清原と藤井監督のタッグは、『デイアンドナイト』(2019年)に続いて2度目。将来を嘱望される女優と、いま最も期待される監督のコンビは、映画ファンにとっては垂涎ものだ。しかも、本作の主題歌の作詞・作曲・プロデュースは、シンガーソングライターのCocco(43才)が担当。劇中では清原が伸びやかに歌い、その透明感のある歌声で多くの観客を魅了した。

 そして強く主張したいのが、やはり清原の主役としての圧倒的な存在感だ。この物語はつばめの成長譚であり、演じる清原は常に映画の中心。思春期の14才の少女のくるくると変わる表情や一挙一動は観客を飽きさせず、いつまでも観ていたいと思わせる魅力がある。清原自身は今年の春に高校を卒業し、これまで以上に俳優業を本格化させていくというところ。本作を撮った時はまだ学生だったはずだが、一人の少女の人生の過渡期を丁寧に表現した本作は、実際に人生の岐路に立つ清原とも重なり、今の清原だからこそのハマり役だったと言える。

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン