芸能

5か月ぶり高座の立川志の輔「生で落語聞いていただく幸せ」

5か月ぶりに高座に上がった立川志の輔の思いとは

 独演会を開けば大盛況で、チケットが取れない落語家として常に名前が挙がる立川志の輔(66才)。コロナ禍によりいくつかの公演で中止や延期が余儀なくされ、しばらく高座から離れていた。

 そして取材日に訪れたのは復帰後まもなく行われた「傳志会」。志の輔、談春、生志、雲水と立川一門の兄弟弟子が顔を揃えた。

「約5か月ぶりに高座に上がって、お客さんから反応があるのはこんなにもうれしいものなのかってね……」(立川志の輔・以下同)

 じっと目を瞑り、しみじみと噛みしめるように志の輔は語り始めた。

「コロナのご時世に電車やバスに乗って、会場でも消毒してトイレへ並ぶにも間隔に気を使ってとご苦労をなさってまで、お客さんはよく来てくださった。こうして顔を合わせて生で落語を聴いていただけることがどんなに幸せなことだったか、骨身に染みています」

 自身も休み中に観劇する機会があり、見る側として込み上げてきた想いがより生へのこだわりを強くしたという。

「落語は余分なものを排除し、想像力をかき立てる芸能です。同じ噺を聴いてもそれぞれ脳のスクリーンで描く情景や人物像は違い、“笑わせてもらおう”ではなく“笑ってやろう”と自ら落語の世界へ入ってきてくれないと味わえない。

 その意味ではCDで聴く方が落語は伝わるかもしれません。でも高座ではこちらがしゃべって、客席から笑いや拍手をいただいてキャッチボールができます。

 その日限りの空間が生まれ、見る側もやる側も“今日来てよかったな”“今日はいい日だったな”と共有した時間の余韻に浸れるのは生ならではの醍醐味。この感覚が求められていると感じるんです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

11月14日に弁護士を通じて勝田州彦・容疑者の最新の肉声を入手した
《公文教室の前で女児を物色した》岡山・兵庫連続女児刺殺犯「勝田州彦」が犯行当日の手口を詳細に告白【“獄中肉声”を独占入手】
週刊ポスト
宇宙への憧れを持つ大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平が抱く“宇宙への憧れ” 野口聡一さんに「宇宙人っていますか?」と質問、チームメイトと宇宙談義に花を咲かせることも
女性セブン
第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
モテ男だった火野正平さん(時事通信フォト)
【火野正平さん逝去】4年前「不倫の作法」を尋ねた記者に「それ俺に聞くの!?」 その場にいた娘たちは爆笑した
週刊ポスト
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
「SUNTORYドリンクスマイルBAR」
《忘年会シーズンにこそ適正飲酒を》サントリーの新たな取り組み 自分に合った “飲み“の楽しさの発見につながる「ドリンク スマイル」
NEWSポストセブン